平安時代の才女・清少納言が『枕草子』を記したのは、約1000年前のことです。
その中には、この世で珍しいものとして「姑に思はるる嫁の君」という一節があります。つまり、姑に愛される嫁はめったにいないということです。
嫁と姑の葛藤は、長い歴史の中で何度も繰り返されてきた難題と言えるでしょう。
そもそも、世代が異なるため、意見が食い違うのは当然のことです。
しかし、歴史の中には、その困難を乗り越えた素晴らしい例も存在します。鎌倉時代のある女性は、自身の病気を顧みずに、90代の姑を手厚く看病しました。夫はその心からの尽力に深く感謝していたものの、なかなか妻には直接感謝の言葉を伝えられませんでした。代わりに夫の師匠が、その感謝の気持ちを妻に伝え、彼女の努力を称賛したのです。この女性の温かい人柄は、時代を超えて語り継がれています。
自分に関わる人々を心から大切にすることで、本当の慈悲が光るのです。どれだけ多くの人に希望を与え、どれだけ深く人々の心に刻まれていくか、それこそが真の価値ではないでしょうか。
近代日本を代表する女性歌人、与謝野晶子もまた、良い姑の姿を示しました。
彼女は「嫁と姑は年齢の離れた親友として、快活な競争を続ければ良い」と考え、嫁いびりを時代遅れと断言しました。
若い世代と協力し、社会のために活動することが、心身の若返りにもつながると彼女は強調しています。女性の世紀を迎えるにあたり、嫁と姑の開かれた友情こそが、より良い社会を築くための第一歩となることでしょう。
現代の女性たちにとっても、嫁と姑の関係を良好に保つことは重要なテーマです。
時代や文化が変わっても、人間関係の基本は変わりません。互いに尊重し、理解し合い、協力することで、家庭内の調和が保たれます。そして、その調和が家庭全体の幸福につながるのです。
今の時代、嫁と姑の関係を新たな視点で見つめ直し、親友のように楽しく支え合える関係を築いていきましょう。それが、あなた自身の人生を豊かにし、周囲にも良い影響を与えることでしょう。
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